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平林 孝圀
Radioisotopes, 49(4), p.57 - 58, 2000/04
トリチウム汚染した廃棄物の処理技術に関する最近の国内外の研究開発状況を展望した。トリチウム廃棄物は、軽微な汚染であってもトリチウムを完全に除染することが容易でなく、残留トリチウムが時間とともに徐々にではあるが、継続的に脱離して放出されるので、廃棄物として取り扱ううえで種々厄介な問題を引き起こしている。本稿では、トリチウム汚染の化学的な状況把握及びその除染処理技術について現状を概説した。さらに、多量のトリチウムを含む廃棄物からのトリチウムの除去・回収処理についても言及した。
大平 茂; 林 巧
日本原子力学会誌, 39(11), p.933 - 936, 1997/00
ITERの詳細設計が終盤にさしかかり安全性に対する関心も高まっている。本特集ではトリチウムの生物影響、環境影響、安全管理に関する研究状況を紹介する。全体では(1)トリチウム利用の現状と発生源,(2)生物影響及び生体内挙動,(3)環境中トリチウム挙動,(4)安全管理とモニタリングに分類され、(4)では安全取扱技術、廃棄物管理及び処理技術、施設内、環境中及び個人の各モニタリングについてまとめる。安全取扱技術の項では、わが国唯一のグラムレベルのトリチウム取扱施設である原研トリチウムプロセス研究棟における状況(多情閉じ込めと運転実績、トリチウム輸送)を紹介した。廃棄物管理及び処理技術の項では、巾広い材料の種々の化学種、濃度の汚染に対処するための除染技術、交換・解体・保管・運搬・機械的処理での汚染拡大防止と放出量低減技術を紹介し議論した。